【農機具ワンポイント講座】長期保存できる混合燃料なのにエンジンが焼き付いた意外な理由

今回のテーマ

長期保存できると表示された混合燃料を使っていたのに、なぜ草刈機のエンジンが焼き付いたのかを、実際の修理事例をもとに解説します。

実際にあった事例

修理で入庫した2サイクルエンジンの草刈機

農機具の種類:刈払機(草刈機)
症状・ご相談内容:エンジンの調子が悪く、吹け上がらなくなり、最終的にはエンジンが止まってしまう。再始動はできるものの、すぐに調子が悪くなる状態を繰り返していた。
使用状況:5年保存できると表示された混合燃料を使用。燃料タンクの中に古い燃料を残したまま、新しい燃料を継ぎ足して使っていた。燃料は購入から約6か月で、使用期限内だから問題ないと思って使用していた。

なぜこの症状が起きたのか

長期保存できる混合燃料であっても、保管方法や使用環境によって燃料の状態が悪くなることがあります。
特に2サイクルエンジンでは、燃料と一緒に供給されるオイルがエンジン内部の潤滑を行うため、燃料の状態が悪化すると潤滑不足につながることがあります。燃料タンクの中に残した燃料が気温の変化や湿気などの要因で劣化してエンジンの調子を悪くしてしまいます。

点検して分かったこと

古い燃料が原因でカーボンが付着した草刈機のピストン

エンジン内部を確認したところ、ピストンに大量のカーボンが付着していました。
カーボンでピストンリングも固着。エンジン内部の潤滑状態が悪化したことで故障が発生した可能性が高く、燃料の状態が故障につながったと考えられました。

修理・対処方法

エンジン内部の状態を確認し、損傷箇所を点検しました。
焼き付きや深い傷がある場合は、ピストンやシリンダーなどの交換が必要になることがあります。
修理可否や費用については、機械の年式や部品供給の状況も確認しながら判断します。

同じ故障を防ぐためのポイント

混合燃料は、表示されている保存期間だけで判断せず、できるだけ新しい燃料を使用することが重要です。
一度開封した燃料は長期保管ができるという物でもなるべく早めに使い切りましょう。
長期間機械の燃料タンクに入れたままの燃料は使用せず、古い燃料は新しいものに交換してください。

今回のワンポイント

「長期保存可能」と表示されている混合燃料でも、古い燃料をそのまま使い続けるのはおすすめできません。
草刈機などの2サイクルエンジンを長く使うためにも、燃料はできるだけ新しいものを使用してください。

まとめ

今回は、保存期間内の混合燃料を使用していたにもかかわらず、草刈機のエンジン内部に傷が入っていた事例をご紹介しました。
燃料はエンジンの始動だけでなく、内部の潤滑にも関わる重要な要素です。
「まだ期限内だから大丈夫」と考えず、古い燃料は使用しないことが故障予防につながります。

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